ご挨拶

西多摩は東京都多摩地域西部の通称で、青梅市、福生市、羽村市、あきる野市、瑞穂町、日の出町、奥多摩町、桧原村の8市町村により、西多摩広域行政圏及び二次保健医療圏が構成されています。 秩父多摩国立公園の山々から生じる多摩川流域の自然、東京の水や電力を担う奥多摩湖を擁する小河内ダム、広大な山間部の集落群、平野部に広がる耕作地と市街地が生活圏を織り成し、東京都の26%の面積(約573平方キロ)に、東京の人口の3%、約40万人が暮らしています。

西多摩医師会も各8市町村地区医師会の連合体として活動し、その歴史は古く平成25年に100周年を迎えました。

 管内には主に急性期や専門医療を担う青梅市立総合病院・公立阿伎留医療センター・公立福生病院の基幹三病院をはじめ30の病院があります。
永く都区部の療養者を受け入れてきた歴史から、療養病床や精神科病床の他、高齢者施設が多いことが特徴です。
診療所等その他181医療機関をあわせても、人口対の医師数は都区部の約3分の1と少く、500名余の医師で地域医療を担っています。 そのため西多摩には都区部と異なり、過疎地を含めた広域医療圏を少ない医療資源で支えるという医療課題があります。それは少子高齢化・医療資源の偏り・医師や医療関連職の不足・災害時の孤立化リスク等々、全国の大都市圏の狭間に見られる二次保健医療圏に共通の課題と言えます。 こうした地域特性を踏まえ、 “地域包括ケアの確立と暮らし易い街作り”に貢献することが、本会の喫緊の課題であると認識しています。

地域の保健医療課題の改善については、現在、東京都の施策下に市町村・保健所はじめ、保健・医療・福祉・教育関係機関・団体や地域住民の皆様の協力により「西多摩地域保健医療推進プラン」に基づいた様々な取り組みが継続されおり、本会も積極的に参画させて頂いております。 その中でも「地域包括ケア」は、医療・リハビリ・介護・福祉・生活支援等の総合的な提供をめざす高齢者の療養体制の根幹となる概念です。そこにおける医師会の役割は、“治す医療”と“生活を支える医療”の一元的提供を促進することにあり、急性期・回復期・慢性期等の病床連携の充実とともに、在宅や施設など様々な“暮らしの場”での療養生活を支える「在宅医療」の充実が急務です。 そのためにも、これまで取り組んで来たがん・脳卒中・認知症・心疾患・糖尿病等の“疾患別医療連携”で培った専門医、かかりつけ医、介護・福祉・生活支援を担う多職種の連携を深化させ、専門医療と生活を支える医療の切れ目のない提供を促進して行きたいと考えています。

同時に救急・周産期・小児・過疎地に関する医療、安らかな見取りに寄り添う医療、保育・学校・職場の保健、生活習慣病の予防や管理、心のケアや精神保健、医療の安全等々に関する医師会活動の維持向上に努めてまいります。
特に大規模災害や新興感染症のパンデミック等、地域社会の存立を脅かす危機事案への対応力の向上には、危機感を持って取り組んでまいります。

このように様々な医療課題の改善こそが、私ども医師会の「暮らし易い街作り」への貢献である考えています。
自然や文化や産業が息づき、人が生まれ、育まれ、学び、自立し、やがて老いや病で生活に支障を抱えても、誰もが尊厳や生活の質を追求できる地域として、西多摩が在り続けるために、住民・行政・多分野異職種の皆様と共に考え、立ち向かい、地域社会を守って行きたいと念願します。

 どうか皆様におかれましては、医師会活動に御理解を頂き、このホームページを有効に御活用頂ければ幸いです。
 どうぞ宜しくお願い申し上げます。

一般社団法人 西多摩医師会

 会長 玉 木 一 弘